ギャラリー雅堂がオープンして30年。まだみんなが若かった(!)ギャラリー雅堂草創期に、アルバイト募集の張り紙を見て、近くの立命館大学に通うY君が来てくれました。
画廊の仕事は優美な女性向きと思われることが多いのですが、実は重い額を運んだり、展示したり、梱包したりと意外に力仕事が多いのです。
Y君はそんな仕事はもちろんのこと、慣れない手つきでお客様にお茶まで出してくれ、やる事一つ一つが確実で安心して任せられる頼りになるスタッフで、将来社会人になってどんな仕事をしても信頼を得る人だなと思っていました。
卒業後は当時の科学技術庁、今の文部科学省に就職が決まり、その後結婚して子供さんも誕生したと年賀状で知らせてくれていました。
東京で展覧会があったときは顔を出してくれていましたが、その後ロシアに二度赴任し、しばらく情報がありませんでした。
今日、突然ギャラリーを訪ねてくれ、今は某国立大学の大学院教授を兼ねた研究機構のトップに出向中とのこと、48歳になり社会を動かす中心の世代となり、その活躍ぶりは学生時代に思っていたとおりで、とても頼もしく嬉しく思ったひと時でした。
そのY君が自宅のある鎌倉の本屋さんで買い物をしたら、井堂雅夫のカレンダーをもらって、とても嬉しかったので、ひと月終わったら一枚破き、それをブックカバーにしていると、カバンの中から本を取り出して見せてくれました。
なんか今日はとっても幸せな気持ちです。